ピョンちゃん

プーチンより愛を込めてのピョンちゃんのレビュー・感想・評価

プーチンより愛を込めて(2018年製作の映画)
3.5
原題は『プーチンの証人』。1999年大晦日のエリツィン辞任とプーチン大統領代行の発表、翌年の大統領選挙といった最初期のプーチンに密着した記録映像。元々は選挙用PRのために撮った映像で素顔のプーチンを拝めます。選挙に勝ってお祝いしているシーンで「この場にいた側近は皆その後野党に移行したり政界からいなくなった」というナレーションが被さって愕然となった。意外とエリツィンの映像が多め。プーチンにお祝いの電話をかけたものの繋がらず、折電すると言われたのに結局かかってこなかったエピソードが印象的。あれは地味に傷つく。時が経つにつれプーチンを後継者に選んだことの後悔が顔に表れていた。監督のヴィタリー・マンスキーはプーチンを受け入れてしまったロシア国民の責任の一環としてこの映画を作ったとのこと。プーチンが「自分は君主にはならない、民主的な選挙で選ばれた大統領はやがて任期が切れれば一般市民に戻る」と言ってたのは皮肉の極みでした。
ピョンちゃん

ピョンちゃん