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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーのkuuのレビュー・感想・評価

3.7
『TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』
原題 Talk to Me  映倫区分 PG12
製作年 2022年。上映時間 95分。
SNSで流行する『90秒憑依チャレンジ』にのめり込んだことから思わぬ事態に陥っていく女子高生を描き、2023年サンダンス映画祭で話題を呼んだオーストラリア製ホラー。
主人公ミアを演じるのは、ドラマ『エブリシング・ナウ!』のソフィー・ワイルド。
人気YouTubeチャンネル『RackaRacka(ラッカラッカ)『』を運営する双子の兄弟ダニー&マイケル・フェリッポウが長編映画監督デビューを果たした。

2年前の母の死と向き合えずにいる高校生ミアは、友人からSNSで話題の『90秒憑依チャレンジ』に誘われ、気晴らしに参加してみることに。それは呪われているという“手”のかたちをした置物を握って「トーク・トゥ・ミー」と唱えると霊が憑依するというもので、その“手”は必ず90秒以内に離さなければならないというルールがあった。
強烈なスリルと快感にのめり込みチャレンジを繰り返すミアたちだったが、メンバーの1人にミアの亡き母が憑依してしまい……。

YouTubeチャンネル "RackaRacka "で知られる彼らは、少なくとも450万オーストラリアドル(約4千万円強)の予算で、巧みな低予算ホラー映画を完成させたと思います。
撮影と演出は巧で、いくつかのシーンは良く作られており、暗く不吉なストーリーは、超自然的で地獄の悪魔のような "向こう側 "の物語であるにもかかわらず、オリジナリティがある。
手のシーンは本気と書いてマジに怖く、緊迫感があり、予測不可能な性質を持っていた。
他のストーリーも驚くほど予測不可能で型破りで、現代のオーストラリア世代をうまく捉えてんのちゃうかな(これは知人が云ってた)。
今作品の演技はかなり良く、登場人物たちがその時々に感じている感情や、内外で起きている出来事に対する反応をすべて表現していた。
今作品は、知人曰くオーストラリアの世代をよく描いてるって力説してたし、ラッカラッカもZ世代であり、彼らはこの映画でそれをうまく利用し、現代オーストラリア人のキャラクターを完璧に表現していた。
映画が終わるころには少し気分が悪くなり、感想ではネタバレにならないようにしてるが、何が起こったのか理解するのに時間がかかった。
全体的なトーンは、単なる浅薄なホラーではなく、オーストラリア社会に実際に足場を築いている正当なものであり、ある部分ではある程度信じられるものだと感じた。
音楽も悪くなく、ジャンプスケアはあまりなかったが、恐怖シーン自体は巧妙でハードなものやった。
このようなホラー映画で感じたことのない、恐怖を感じました。
唯一の問題は、ストーリーがもう少し明らかになればいいのにと思ったことと、多くの部分で秘密主義的でなかったこと。
とは云え全体的に気分の悪くなる(ホラー映画では褒め言葉として)映画でした。
なお、続編を作るかどうか尋ねられたとき、監督のダニー・フィリポウは
『ああ、はい、@a24 は最初の作品を成功させる必要があるでしょうが、笑、助けてください』と答えたそうな。
続編ほ期待したいかな。
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