にっきい

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命のにっきいのレビュー・感想・評価

3.3
スピルバーグが映画化を断念した題材?

1940年90歳で亡くなるまで司祭だった話し。

1851年生後6ヶ月のエドガルドは病気で命が危ぶまれていたが、何とか一命をとりとめた。
それから6年後、突然ローマの異端審問所の命令で、エドガルドは教会に移送されるのだが…、って話し。

この前に観た『バジュランギおじさんと、小さな迷子』ではユダヤ教とヒンドゥー教の対立が描かれてましたが、今作はユダヤ教とキリスト教の対立でした。
今作はあまりユダヤ教については深く描かれてなかったけど、キリスト教の横暴さ、理不尽さが嫌というほど描かれてました。
異端審問所と言うと魔女裁判とかのイメージだけど、ローマ法王庁にとってはキリスト教以外は全て異端。
だからユダヤ教徒が洗礼を受けたら異端審問所に連れて行かれて、最終的には改宗させられる。
イスラム教徒が洗礼を受けるはずがないのに、キリスト教徒の独善的な精神が洗礼と言う行為になってしまう。
洗礼を受けたからキリスト教徒だと言う言い分は分かるけど、何故あれほどにエドガルドに教皇がこだわったのかが分からない。
無理矢理連れ去り、キリスト教を刷り込み、親が改宗しないと合わせないと言い、結局司祭へと仕立て上げた。
世間からは"誘拐"と言われているのに、絶対に認めない教皇。
逆に騒ぎ立てたユダヤ人に赦してやるから靴舐めろとか言うんだから。
父親が訴えて後半法廷劇になるんだけど、証人の意見が食い違ってたりするのに、詳しく描かれずに結審するので意味不明。
そもそも被告が誰なのかすらよく分からん。
本来は人を幸せにするはずの宗教が、なぜ信者以外を排除したり差別したりする事になるんだ?
他人を不幸にする神を信じる事が出来るのか?




*********鑑賞記録*********
鑑賞日:2024年4月28日
鑑賞回:10:00〜12:20
劇場名:京都シネマ
座席情報:シネマ2 H-1
上映方式:2D 字幕
レーティング:G
上映時間:134分
備考:会員料金(1100円)
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