窓から落下して死亡した男、死体を発見した盲目の息子、殺人の容疑をかけられた妻。
ジャンルとしてはミステリーではなく、真実が明らかにならないタイプの法廷もので『羅生門』に近い。
謎解きミステリーを期待していたからちょっと肩透かしを食らった気分になったけれど、確定的な証拠は提示されず、観客も断片的な事実から事件の真相や夫婦関係を推定するしかなくて、この事件の裁判員になったような気持ちを体験できると考えると面白かった。
最終的には真実はほぼ2択に絞られるわけだけど、どっちだとしても少年からすると辛い真実なわけで、あの証言は"マシな方を選んだ"ということなのかな。
犬が可愛い上にちゃんと演技をしていて、どうやらせたのかめちゃくちゃ気になった。