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うまれるのごーのネタバレレビュー・内容・結末

うまれる(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

初日舞台挨拶の回を鑑賞。
あらすじは公表されている情報で大体想像がつく。
感情を揺さぶられた、という点では「この世界の片隅に」以来の作品。全ての子を持つ親と教育者に観て欲しい。清水崇監督のコメントでもほぼ同様のことが言われている。
国内外の映画祭で13冠を獲得。監督は映画祭向きではないと思ったけど清水崇監督の推薦で山形国際映画祭に出せ、その他の映画祭にも繋がったとのこと。
子役達の要求や演技がすごく、監督曰く「さすがテアトルアカデミー」との評。
CMディレクターとして多数受賞されている監督。「ジャニーズは出ていないが」と現在のTV、映画業界への皮肉ともとれる言い方をされていた。「由宇子の天秤」の春本監督も似たようなことをおっしゃっていた。まあほぼ低予算作品で広告費がかけられないことに対する自嘲だと思う。
いじめを扱っている点では今話題の「怪物」と同じだが、こちらの作品は起きた事実については全く議論の余地なく見せている。ただし感想はそれぞれの立場によって大きく変わることと思う。
よくあるニュースの裏側を想像し、共感することが重要だと思わされる。

加害者の親の物言いが胸くそ悪く、その後のショッキングなシーンを、しかし胸がすく思いで見れてしまう。
途中で「この人狂ってる!」というセリフがあるが、子を殺され、助けることができなかった親は、まさに気が狂うほどの思いするということだろう。
パンフレットに載っている監督の時系列のメモによると、娘は落下後1日苦しんで亡くなったことになっており、映画では映されない母親の後悔の念の一端となる設定があったようだ。
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