ぽん

グランツーリスモのぽんのレビュー・感想・評価

グランツーリスモ(2023年製作の映画)
3.8
レースは興味なしとスルーしてきましたが、えらく評判がよいので観てみることに。あらやだ面白い!しかも実話!ゲーマーがプロのレーサーになるなんてアンビリーバボー。オタクの神様やん、ヤン。
ってことでヤン・マーデンボローという実在の人物のお話なのです。映画内のスタントはご本人がやっているのだとか。

もちろん映画なので諸々の脚色はあるだろうけど、プレステのドライビングゲームの腕を買われてGTアカデミーに入り、プロのレーシングドライバーになって名門レースに出場して~・・・という筋書はホントみたいです。すごいな。

父子の確執とか恋愛やら友情やらの人間ドラマはわりとサラッとしてるのだけど、むしろそれが良かったかな。こういうウソみたいなホントの話はその事実だけでシンプルに感動できるので。画もちょっと薄暗くて(自然光で撮ってる?)手持ちカメラのドキュメンタリー調がリアル。冒頭のシーンからハリウッドのデフォじゃない雰囲気が、「第9地区」(2009)のニール・ブロムガンプらしいなと。かと思えばレースシーンは逆にゲーム画面みたいで、分かりやすくキャプションが付いて門外漢でも楽しめる。最近のTVのスポーツ中継で、素人にも分かりやすいように画面に色んな表示が出るのと似てるかな。

あと嬉しかったのがヤン役のアーチー・マデクウィ。我が愛しのバリー・コーガン主演(怪演?)「Saltburn」(2023)の、あのファンシーなイトコだよね。気になる役者さんだったので予期せぬ再会に胸が高鳴りました。

こういうオタクの下克上みたいな話は、文系の鬱屈を晴らしてくれる。楽しかった!
ぽん

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