みかんぼうや

グランツーリスモのみかんぼうやのレビュー・感想・評価

グランツーリスモ(2023年製作の映画)
3.6
お久しぶりです。過去トップレベルの仕事の忙しさと家庭の事情で映画を観る時間とフィルマにアクセスする時間が激減・・・今月に入って、まだ2~3本しか映画を観れず。ここからさらにレビューは短く、フィルマコメント頻度も減りそうです・・・

とりあえず3月末に観て書いておいたレビューからアップということで、この作品から。

TVゲーム「グランツーリスモ」が得意な青年が、日産とプロのレーサー契約をして活躍する、という嘘のような本当の話(実話です)。このゲーム、中学高校の頃に結構ハマったなぁ。レースゲームというジャンルの競争に一つの終止符を打ったと思わせるほどの完成度に、当時驚いた記憶があります。

映画としては、とにかく“レースシーンが圧倒的”な作品でした。良くも悪くもそこにつきる。その映像は、モータースポーツを題材にした映画に限らず、全てのスポーツ映画の中でも1、2を争うほどのクオリティとカッコ良さで、レースシーンの途中に何度か鳥肌立ちました(レースシーンだけで見ると同じレース物の「フォードVSフェラーリ」以上に凄かったです)。

一方、サクセスストーリーとしての人間ドラマはサクサク進むテンポの良さはあるものの、その分、展開と演出が全体的に粗めに感じ、いまいち主人公の人物像や主人公と父親や師との関係性という人間ドラマの部分には深く入り込めませんでした(人間ドラマは「フォードvsフェラーリ」のほうが明らかに濃厚に見えました)。

物凄い実話だけに、ゲーマーからプロレーサーになる過程の難しさなど、もう少し深堀りしたところを観てみたかったですが、一通りの流れを描きつつ、あの大迫力のレースシーンを描いて2時間強とすると、そのあたりは仕方がないところでしょうか。

いつもはストーリー重視ですが、本作については、ドラマ云々よりも、あの物凄いレースシーンで興奮できただけで、十分に観た価値のある作品でした。
みかんぼうや

みかんぼうや