ヒノモト

我が人生最悪の時 4K デジタルリマスター版のヒノモトのレビュー・感想・評価

3.2
1994年製作の林海象監督による「私立探偵 濱マイク」シリーズ第一弾の4Kデジタルリマスター版上映で久しぶりに鑑賞。

過去作なので感想短めに。

大変懐かしい気持ちになりましたが、今の時代に観ると、過去作品のオマージュを含む古き良き日本映画全盛時代のような軽めの演出と、香港ノワール的な物語の重みとの親和性が、若干チグハグに感じてしまい、時代背景の空気感だけが上滑りしている印象が残りました。

それでも永瀬正敏さんを筆頭に、俳優陣が若くて、映画に対する熱量の高さ、構図の美しさもあって、シーンごとの良さは、改めて感じました。

林海象監督作品全体に言えることですが、映画的な世界観作りに対して、荒唐無稽な物語展開を当てはめた時に感じるズレを、その世界に浸って楽しめるかどうかが勝負なところもあるので、濱マイクシリーズの良さが本当の意味で発揮されるのは、後に製作されたTVドラマシリーズかと感じます。
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