horahuki

エクソシスト 信じる者のhorahukiのレビュー・感想・評価

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)
3.8
記録です。

可哀想になるくらいのサンドバッグ状態だったから全く期待しないで見たけれど超好みなやつだった!カトリック&プロテスタントでも相当だけど、脱呪術化した一神教と呪術が共闘を図るとか言う教義的に絶対的に不可能なエクソシズムを当然のようにやってのけるのが激アツすぎる!あの状態ってマジで何がどうなってるの?っていう🤣ただもうちょっとそれぞれに色んな見せ場を盛り込んで欲しかったなー出オチな感じだったのは残念…。不合理を神との関係において合理的に解釈していく決意こそが信仰だとするならば、その合理性のもとに悪魔憑きの原因に対して宗教を度外視した、あくまでも人としての心的・関係性的エクソシズムをもってbelieverとするという、ある意味での反宗教映画へと変貌させた意気込みが何よりすごい。その点は『死霊館』的。エクソシズムの根源を統合し、儀式的側面を全て方法論に過ぎないとのエクスキューズが散りばめられ、本作の言うエクソシズムを成したもののみが救われるとする人間性信仰を貫くために、方法論(あるいは絶対悪への傾倒)に終始し本質を見ない他人様ではエクソシズムを完了させられない。その結果があの顛末なわけだけど、対抗馬となる家族の「親は子のこと全部知ってる」的な傲慢さは少々わざとらしかった気もする。オリジナルにおいてもリーガンに対するエクソシズムは完了していないわけで、だからこそ本作のような関係性となっていることも納得ではあるのだけど、あんな感じでリーガンを出すのであれば3部作のどこかに持ち越しでも良かったんじゃないかな…時間という万能薬に頼り過ぎな気がした。今回の悪魔は端々から一作目と同様パズズであることを仄めかしつつ明言を避けているあたりも悪の相対性・個別性とその類似性を共存させるための意図なのでしょう。ただ本作のプロたちはその類似性を絶対性と誤認しているし、観客にも意図的にそうさせることで、その絶対性への異議を唱えようとしている。恐怖演出は一般的なオカルトホラーな雰囲気で、特に盛り込む必要はなかったように感じた。「血だ!体だ!」みたいなとこは一連の流れであの家族サイドの負の補強的な演出にはなっているけれど、効果に対して大仰すぎる気もする。元々そういう監督でもないし、『ハロウィン』にしてもホラー外のやり口をホラーへと輸入することで評価されてきたわけで直球は無理なんだろうなと思う。そもそも直球しなくて良い題材なんだから避けたら良かったのに。というか復活をキリストとダブらせる的な発言を敬虔な信者さんが言ってたけど、その後のフラグ立ててたってことでいいのかな😂自分の子のことなのに違和感がすごかった笑


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