やはり濱口竜介作品は絶対的に面白い。
これまでとは違ったようでもあり、同じようにも思える不思議さを秘めている。
絶妙なキャラクター造形、独特の間をもった会話劇、石橋英子のやさしいだけではない音楽、ほとんどロケ地での撮影、そして、肝となるストーリー。
本作において、自然と人間の共生、バランスの取り方、境界線の曖昧さについてなど、終始テーマが貫かれていて、相乗効果を織りなしていて、高次元で実現された匠な映画。
全てが説明できるものではなく、起きたことが事実というのは真理だ。
考察の甲斐あるラストは解釈は十色。
ヴェネツィア映画祭審査員大賞。