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タイガー・ストライプスのmorinaliのレビュー・感想・評価

タイガー・ストライプス(2023年製作の映画)
3.6

2018年に企画段階で「タレンツ・トーキョー・アワード」を受賞したアマンダ・ネル・ユー監督の長編監督(マレーシア)のデビュー作。
カンヌ映画祭の批評家週間でグランプリを受賞。

ムスリムの少女がダンドゥット(ファンコット?)にあわせてキレッキレにダンスしながら、ヒジャブを投げ捨てる姿をスマホで撮影しているというオープンニングで、こりゃただものじゃないな感。
あらすじを流し読み程度で鑑賞したもので、まさかまさかの独創的なホラー展開で椅子からずり落ちそうになった。

思春期の少女たち特有の不安定な危うさ、葛藤、揺らぎ、そして怒りが初潮をフックにモンスター化、且つ宗教的にも極めて挑発的なアプローチで描かれていて、強烈かつフレッシュな映画体験でした。

フェミニズムというワードをわざわざ出さなくても現代を生きる女性監督が、自由に映画を製作できる環境さえ整えば、映画というフォーマットで多様な女性像が描かれるっていう。希望!
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