MALPASO

あんのことのMALPASOのレビュー・感想・評価

あんのこと(2023年製作の映画)
3.4
映画『あんのこと』

売春、薬物の常習犯の杏を演じるのは河合優実。その原因は母親。足の悪いおばあちゃんも同居。
杏をなんとか救おうとする刑事は佐藤次郎。二人を助けるジャーナリストは稲垣吾郎。
母のもとを離れ働き始める杏。そんな中、コロナ禍がやってきて、状況が一変する。

監督・脚本は入江悠。
2020年6月の新聞記事が基。社会に埋もれている杏のような子供たちがたくさんいるのだろう。

全体はシリアスなんだけど、佐藤次郎のいつもの飄々とした感じが画面を和らげる。しかし、この笑いが意外な方向に行く。
涙も出ないくらいの絶望感とやるせない気持ちにさせる映画。後悔しか残らない。
社会が見えないところに築ける構造が必要だと思う。哀しい。

河合優実は『サマーフィルムにのって』以来注目してたら、『不適切にも程がある』で大ブレーク。すばらしい役者。昭和な雰囲気もいい。
MALPASO

MALPASO