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ゴーストバスターズ/フローズン・サマーのmaroのレビュー・感想・評価

4.0
2024年日本公開映画で面白かった順位:15/35
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★★★
     音楽:★★★★★
映画館で観たい:★★★★★

『ゴーストバスターズ』シリーズ第5作目。
2016年のリブート版とは今のところ繋がりがないため、正確にはこれが『ゴーストバスターズ4』って感じかな。
シリーズのよさであるほどよいゆるさと、最強のゴースト「デス・チル」との戦いのガチ感の組み合わせがいいバランスだった。

総じて面白かったものの、個人的には前作の方がよかったかなあ。
それには3つの理由がある。
まず、前作は『ゴーストバスターズ2』(1989)から33年ぶりの正当な続編だったこと。
次に、かつてのキャストが勢ぞろいする懐かしさと感慨深さがあったこと。
そして何より、初代ゴーストバスターズのひとりであるイゴン・スペングラー博士を演じたハロルド・ライミスを、CGではあるものの感動的な形で蘇らせたこと(本人は2014年に病死)。
そのスペングラー博士の孫を主人公にして、シリーズ1作目である『ゴーストバスターズ』(1984)の流れを踏襲したストーリーは、シリーズをずっと追ってきた身としてとても満足できる内容だった。

で、今回の映画なんだけど、上記のネタはすでに既出なので、前作で感じた懐かしさや感慨深さといった「下駄」がない分、グッとくるものがなかったのは事実。
さらに、前作ではスペングラー一家がバラバラの状態から団結していく流れがあったけれど、今回はそういうのもなく、ただ最強のゴーストを倒すだけだったので、ややあっさりしてたかな。
とはいえ、ほどよくゆるっとしたコメディを軸にしつつ、デス・チルの存在はシリアスな雰囲気で、ラストでけっこうガッツリ戦っていたのは見どころ。

しかも、今回も旧作のメインキャストが全員出ているだけでなく、1作目で環境保護局局長だったウォルター・ペック(ウィリアム・アザートン)がついに市長へと出世して登場。
また、同じく1作目の冒頭で図書館員を演じたジョン・ロスマンも同じ役で再び出演しているのはシリーズのファンとしてはうれしい。

最近はハリウッド映画も70年代~90年代の人気シリーズの続編を作ることが増えてきた。
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022)でもそうだったけど、新旧キャスト勢ぞろいってのは、ワンパターンだけどひとつの魅力でもある。
ただ、今回の映画だとビル・マーレイたちって年齢的にはけっこういい歳だよね。
だから、もし今後も同じように続編を作るなら早めに実現した方がいいのかなとも思う。

そんなわけで、幽霊は出てくるけど怖さはまったくなく、ゆるめのSFコメディとして楽しめる作品。
おなじみのテーマソングも聴くだけでテンション上がる!
てか、ポスターの中央にゲイリー(ポール・ラッド)いるけど、今回大して活躍してないぞ(笑)
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