ノーランの元祖でありその血が脈々と流れる傑作。これがデビュー作ってそりゃあ映画界はざわつく。デビュー作って監督の補正が入って「まあ、これも1作目だし名作っちゃ名作だよね!」ってヨイショする流れがあるけどこれはお世辞抜きに面白い
尾行好きの男と金のためではなくスリルのために盗みを働く男
女に近づく男と怪しいハゲの連れの女
二つの時間軸が時に不可思議な場面を一瞬挟みながらも進んでいきやがてその二つが一つになる時、驚きの真実がガツンと衝撃を与えにくる
最初から最後まで無駄がない
変態的な行動をする盗みコンビがスリルを引き立てる面白さ
最後のえ!?となりある種のピースがハマる快感は「ユージュアルサスペクツ」の後味に近い
紛れもないノーラン映画
後のノーラン映画はビッグバジェットで本作のような作品を作るスケールの大きさが注目されがちだが本来ならこのぐらい小規模な作品こそノーランの手腕の凄さが引き立つのだろう