似太郎

幕末太陽傳の似太郎のレビュー・感想・評価

幕末太陽傳(1957年製作の映画)
5.0
【青春はイノチガケ】

日活オールスターキャストによる古典落語をベースとした全編ドタバタ、カオスな群像劇の逸品。奇才・川島雄三の本領発揮だ!🔥

居残り左平次ことフランキー堺の魅力爆発。彼こそが幕末江戸時代に於ける「太陽」である。同じく幕末日本を描いたトムクルの『ラストサムライ』なんか糞喰らえ!💢👊

脚本に今村昌平の名前がクレジットされている。居残り左平次達による小便のシーンは彼のアイデアらしい。(!)

大勢の役者たちの人を食ったシュールな川島監督らしいギャグセンスが、カラッと明るいムードで陰湿さを全く感じさせない。非常に健康的。どこまでも乱調、カオティックな雰囲気で進むアナーキーな人間讃歌となっている。🤗

どんなに暗い世の中でも、上を向いて歩こう!といった強かさを感じる「時代の転換期」を舞台にした青春群像劇であり日本映画史に残る金字塔。観て元気になれる邦画のお手本のような出来栄えだ。☀️☁️
似太郎

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