LEONkei

摩天楼のLEONkeiのレビュー・感想・評価

摩天楼(1949年製作の映画)
3.7
自分の中から生まれる創造物は最高なのか否か…。

クリエイターにとって最も重要で本質的な壁にぶち当たり葛藤の坩堝に堕ち入る、それはクライアントや大衆との双璧のズレは思考性と感性の歪みに人間性の否定にまで発展する。

クリエイトとは人間の具現化で有り、その創作物は自身の分身とも言える。

自分がクリエイターの端くれとしてあの悶絶躄地の苦しみは生き地獄そのもので理解できる、物凄くよく分かる…、物凄くよく分かるがある時ある瞬間〈ふわっ〉とそれは訪れる。

目の前の堅固な壁が一気に崩れ始め心臓に澄み切った優しい風が触れたと同時に、アドレナリンが右脳を刺激し左脳に流れ創造の快楽に酔う(決して変なドラッグはやっていません)。

その〈ふわっ〉とは一体何なのかは難しく話が長くなるのでここでは控える事とし、しかしその〈ふわっ〉が来た時こそ本物のクリエイターになったと言っても過言ではない。

クリエイターの質が変化するように時代が進歩しAIで人間の能力を超越した創造物で社会を動かし、人間の感性にまで刺激を与え無意識に操られるのは逃れられない宿命。

主人公の建築家の苦悩は人間性の具現化の壁に阻まれ、個人主義と集団主義の理想と矛盾を描く..★,
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