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エル・スールのDのレビュー・感想・評価

エル・スール(1982年製作の映画)
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1950年代、少女と父を巡る物語。スペイン北部で暮らす親子、父の謎めいた文章から南部の秘密に興味を持つ。「ミツバチのささやき」に比べ、本作はその隠喩性は影を潜めているが、穏やかさと不穏さが素晴らしいバランスを持つ。相変わらず光と影の扱い方が絵画のように美しく、印象的なダンスシーン、少女の成長といった惹きつけれものがある。また、時間の描き方が秀逸でもっとみなくなるだが、もともともは3時間という映画の構想だったようで、大人の都合により現在の尺に収まっている言わば未完の大作として堂々と君臨している。
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