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仁義なき戦い 完結篇のAutomneのレビュー・感想・評価

仁義なき戦い 完結篇(1974年製作の映画)
4.0
たくさんのエピソードの羅列ではあるし物語としても頂上決戦から何か変わったのかと言われるとそうではないが、様式美としての対話、密談、襲撃、式典など延々と見てられるようなハイスピードで物語が推進される。
今風なのは政治結社うんぬんとか(これもベースになったものがあるっぽい)、世代交代の感じ、引導を渡すと決意するのはやはり最後まで若者がどうであるかという点であり、松村のような存在が変えてゆく時代の流れ、それを遠くから決意するかのような。本作では広能が窓から遠くを眺めているシーンが多かったように思われ、あの眼光の鋭さで最後も松村を見たのだろう。そして決意をしたのだろう。
ある種尻切れトンボでここで終わり感はあるのですが、現実においてもこのような形でなんとなく消滅していったのが現代の流れなのではと思い、すこし切なさを感じつつもシリーズとしては素晴らしかった。次はまた無印の1をみたくもある。
五作通してヤクザ映画の傑作です🫰
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