継

非情の標的の継のレビュー・感想・評価

非情の標的(1972年製作の映画)
4.5
石油王が暗殺される冒頭, 走り去るバイクの男.
バイク所有者の有名ミュージシャン, アルニコは警察に呼ばれ,
発見された轢死体がバイクを譲った友人と, 身元を証明する事を要求される.
シナリオ通りに裁判を避けたい警察は,
渋るアルニコに偽証を強(し)いて, 強引に事件の幕を引く...

ー場面変わって,
航空機でフランスへ降り立ち, 高級車へ迎えられるスーツの男と
列車でフランス入りし, ブローカーに出稼ぎに来たと見紛われる労働者風の二人,
「職探しか?」、「仕事は, ある」...

ーイタリア, ミラノ.
妻を人質に捕られた看守チプリアーニは, ある囚人の脱走を手引きせよと脅迫される.
タレコミ屋を脅すも情報はなく, 電話口で妻の声を聞かされて警察も頼れず, やむを得ず囚人を脱獄させた看守は
「仲間は誰だ?」と問い詰めるが,
囚人ルイズは何も知らなかった... 。


看守と脱獄犯の, バディムービーの体(てい)で進むストーリー。
無作為に並ぶプロット, 最低限の台詞, 会話, 初見ではチプリアーニの視点でしか追えない, 「余白」を設けたクロスワードパズル□□□■□□の様な映画です。
散りばめられた縦列と横列の交差する部位「■」は何か? その余白を埋めてゆく過程こそを楽しむべき映画ですが... セルジオ・ソリーマ、やってくれます。

冒頭で匂わすブロマンスの香り、互いの距離を縮めるような会話、逃亡と救出の為のロードムービー的クリシェ…
firmarksのパッケージ↑は、アランドロン『ビッグ・ガン』『殺しのギャンブル』と本作を収録したDVD-BOXのパッケージです。普段陽の当たらないイタリアン・アクション、ノワールを収録したシリーズとして、他にも “殺し”、“追跡” と【テーマ毎に括った】BOXがリリースされてます。。

モリコーネによる, 華やかだけれど何処か儚く響くテーマをはじめ,
誰も居ない部屋へ帰宅すると いつも妻が弾いてたのであろう「エリーゼのために」が回想で流れ チプリアーニが無人のピアノに歩み寄ると 犯人からの電話のベルがそのメロディをかき消す、、、音楽の使い方が印象的です。

犯人捜しの手伝いを買って出た殺人課時代の旧友も殺され, 孤独な戦いを強いられるチプリアーニが, 拒否した握手、繋いだ手。。。
果たして最後に浮かび上がる, 彼が解いた「答え」とは...?


自分が持ってる本作単独のソフトは当然異なるデザインで、TSUTAYAにあったりなかったり。観る人を選ぶ作品ですが、ピンときた方はcheckしてみては(^^)?

ー追記ー
firmarksのパケ写↑が変わりました👀‼️
…海外盤?ですかね (^_^;)
自分のとは異なりマス(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
空欄になるよりは良いけど、何かモヤモヤします(*T^T)
継