約90年前の作品なのにそんなに古さを感じずモダンな雰囲気。
東京に暮らす母と娘。父は田舎に愛人と子供がいて、東京の妻子の元に帰ってこない。娘は父を連れ戻しに父に会いに行くのだが…
東京の妻と田舎の妻の対比がポイント。東京の本妻の元でいたたまれない様子の父が気の毒で、ダメダメな父の気持ちに寄り添いたくなってしまう。本妻も妾も父を責めないのは、昔の女性らしい。
「お母さんの負けだわ…」と言う娘の潔さが爽やかで、不倫だ妾だって話も不潔に思えない成瀬巳喜男監督の描写力。70分程度でよくできてるドラマでした。