のんchan

遠い声、静かな暮しののんchanのレビュー・感想・評価

遠い声、静かな暮し(1988年製作の映画)
3.7
ジャケ写の雰囲気がレトロチックでイイ。
イギリスの名匠テレンス・デイヴィス監督の長編デビュー作。
1940〜1950年代のリバプールが舞台。監督の自伝的ホームドラマ。

「遠い声」と2年後に撮られた「静かな暮らし」の2部構成だが、全編に渡り、当時人気のあったイギリスのヒット曲や映画音楽など30曲程をキャストが歌いまくる🎵
でもミュージカルではありません。
イメージは『歌声喫茶』です。

歌声喫茶って知らない方ばかりでしょうが、日本で1950年代頃に流行っていたみたいですね。
若かりし頃(1980年代の話です)に、たまたま職場近くの喫茶店に何気なく入った時、コーヒー☕️が届いたと同時に「さぁ〜、皆さんで歌いましょう🎵」と歌詞カードも配られたんです😧目を白黒させてしまったけど、そこは歌声喫茶の名残りのあるLiveもしているロッジ風喫茶店でした。一緒に歌わざるを得ない雰囲気の中、連む感じがとっても苦手な私は早々にお暇したんですけどね💨

話が逸れすぎました💦
ジャケ写は長女の結婚式の日。母と次女と弟の4人が、亡くなった父(ピート・ポスルスウェイト)を回想する話。
短気で直ぐに暴力を振るった父だったが、父なりに家族を思っていた。子供らは怖くて嫌いと言いながらもそれぞれに伝わっていたのだった。

月日が流れ、次女も弟も友人たちも皆が結婚していく。
労働者階級のつましい生活、小さな悩みや不満を抱えながらも、楽しみを求めて時が移り変わっていく。

間口の狭い、階段のあるアパート。リバプールの湿度まで伝わってくるようでした。
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