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失われた週末のkarmapoliceのレビュー・感想・評価

失われた週末(1945年製作の映画)
3.5
The Lost Weekend:ビリー・ワイルダー監督、脚本、チャールズ・ブラケット脚本、製作、 レイ・ミランド、ジェーン・ワイマン、フィリップ・テリー出演、ミクロス・ロージャ音楽、ジョン・サイツ撮影、1945年作品。アルコール依存症の男の恐怖と苦悶を描いた作品。

アカデミー作品賞とカンヌの最高賞を同時に受賞したのは『マーティ』(1955年)、『パラサイト 半地下の家族』(2019年)と、この『失われた週末』の3作のみだと知って前から観たかった作品。けっこう普通過ぎるかな?!と思いつつも随分惹きつけられた(笑)映像がリマスタリングによってキレイなので忘れていたが1945年作品だと考えると、今でも変わらず伝わる強さがあると思う。もうテーマ一直線の内容なのだけど、スリルと緊張感を味わい、観終わると酒の恐ろしさを感じるので、映画としての作りは上々でさすがだなとも思わされる。音楽や効果音の使い方、カメラワークやピンボケの使い方などお手本のような気がしたし・・・・。

まああんなに献身的に寄り添う女性がいるのだろうか?!とか、あの幻覚シーンは直接的過ぎるし、もう少し幻想的な映像を観たかった気もした。話が別の方向に転がらない(広げない)のも教訓ものの映画としてはまとまって観える要因だと思う。

個人的には後のユーモアのあるビリー・ワイルダー作品の方が好みかな(笑)また観たいとは思わなかった。お酒はほどほどに楽しまないと(笑)
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