カクレクマノミのニモと、ニモの父親であるマーリンの海の中の世界がとても華やかで、海の住人たちもたくさん登場する幻想の世界がとても綺麗だ。
物語はニモが人間にさらわれてしまい、マーリンと、物忘れが多いドリーがニモを探すことになるが…。
そこで出会う、『断魚の誓い』を立てるサメたちや、さらわれた水槽の中でニモが出会う魚たちそれぞれのキャラクターがとても個性的で、危険な目に遭遇したり、生きていく強さを身に付けていく事になったりと、様々な事を体験していく様子がとても素敵だ。
海の中は危険がたくさん潜んでいて、小さいマーリンやドリーがその危険をどうにかして回避していく様子や、目的地を目指して海ガメと共に海流に流されながら移動していく描写にはワクワクさせられ、出会いと別れを繰り返しながらもドリーがなくてはならない存在になっていくところも良かった。
型にはまった生き方をするマーリンと、枠にとらわれない生き方をするドリーが対照的で、何も起こらない事はつまらない事だと言うドリーのセリフはとても刺さった。
水槽の中でニモを厳しくも優しく見守るギルの声がウィレム・デフォーなのが良かったし、子供であるダーラの存在は海の魚よりも恐怖だった…。
とて可愛くて、素敵な作品だった。