オレオレ

ミザリーのオレオレのレビュー・感想・評価

ミザリー(1990年製作の映画)
5.0
サイコスリラーの金字塔、「ミザリー」。
圧倒的なキャシー・ベイツの存在感で、納得のアカデミー賞、ゴールデングローブ賞のダブル受賞。
「I'm your number one fan~!」

出たがりロブ・ライナーが出てこなかったのがまずよい。
J.カーンも、恐怖におののきながら次の手を考える小説家役がよかったし。
とはいえ、やっぱりキャシー・ベイツだろうなあ、この映画。あと、編集も。
アニー(K.ベイツ)の顔のアップがたびたび出てくるんだが、次に笑うのか、怒るのか、それとも叫びだすのかがわからない不気味さがある。
早口で嬉々としながら少女のように話す表情はかわいい普通のファンなのに、一転、鈍器を持って振りかざし・・・
痛すぎるあのシーン、実はそこまで映像に出てこないんだが、パッと材木がでてきて、パッとそれが置かれ、ごちゃごちゃいう間もなく・・・というつなぎ方が恐怖心を煽る。
あそこでグダグダ喋られたらつまらないよね、きっと。

それにしても怪力である、アニー。
J.カーンという、太ってはいないが上背もあり決して小さくはない男を車の中から引きずり出して背負い上げるし、地下室への階段も背負って下りる。
そりゃーあの鈍器も力いっぱい振れるわな・・・

あのカートを押す人にわざとらしく叫びださないエンディングも秀逸。
「I'm your number one fan~」

余談:
凶器となったドアストッパー、ちょっと可愛くて欲しいなあ。