爆裂BOX

ジンジャーデッドマン VS パペット・モンスターの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.4
ケルヴィンが運営する低予算カルト映画スタジオにジンジャーデッドマンが出現。スタッフが次々と惨殺される中、ふとしたきっかけで映画に使うパペット・モンスターに命が宿り…というストーリー。
チャールズ・バンドが製作した殺人鬼の魂が宿ったクッキージンジャーデッドマンがカルト映画撮影スタジオで暴れるシリーズ第二弾です。戦うのは同じチャールズ・バンド製作の「パペット・マスター」ではなく「パペット・モンスター」です。販売サイトによっては「パペット・マスター」になってる所あるけど。
スタッフのポリーが差し入れに持ってきたクッキーの中に潜んでいたジンジャーデッドマンは次々スタッフを殺し、事態に気付いたケルヴィンはスタッフに避難を促すも、撮影現場見学に来ていた車椅子の青年トミーの姿がないことに気付いてトミーの付き添いの慈善団体に所属する美女ヘザーと共に彼を救うためスタジオに残るが、という内容です。
冒頭で前作のおさらいがダイジェストで流れるので今作から見ても大丈夫な作りにはなっています。ダイジェスト流れた割には前作と物語上の繋がりないですし。
前半はロジャー・コーマンをモデルにしたであろうB級映画の帝王のボンクラ息子ケルヴィンが経営するカルト映画撮影所でのスタッフ同士の喧嘩だったり、ケルヴィンがB級映画の大ファンで余命幾何もない車椅子の青年トミーと付き添いの美女ヘザーにスタジオを案内する所や合間にジンジャーデッドマンがぶつくさいう所がグダグダ描かれますが、映画スタジオが舞台になっているからか、デヴィッド・デコトー監督やグレッグ・ニコテロがカメオ出演しています。デコトー監督はともかく、ニコテロは「ウォーキング・デッド」とかで大御所になってるのにこんなチョイ役で出るのは愛を感じるなぁ(笑)
また、下ネタがかなり盛り込まれてます。セックスしてるスタッフ見てジンジャーデッドマンがオナったり、パペット・モンスターんお中の女性型モンスターに興奮して襲ったり、そもそも対戦相手であるパペット・モンスターたちもチ●コの形したバイブ男爵や髪の毛ウンコの「クソミソボーイ」と名前と見た目も下ネタ走ってますからね。
シレっと復活してるジンジャーデッドマンですが、どうやって復活したのか何故クッキーの中に紛れてたのかは一切説明ない潔い作りです。今回は何故か小道具に紛れてた本物の魔術書をもとに、人間の身体に寄生する為に生贄の儀式を行う為に殺戮を行います。相変わらずのブサイクオッサン顔だけど、見慣れて愛嬌感じるようになってきた(笑)今回も元ネタのチャッキーに負けず劣らずペチャクチャ喋りまくります。
今回は前作よりも予算増えたのか、犠牲者数もゴア描写も前作より増してますね。最初の犠牲者の殺しはカットされてて残念だけど、芸のスタッフのアナルにヘアーアイロンぶっ刺したり、セックス中のスタッフを後ろからグサグサ刺しまくったり、小型チェーンソーで腕切断したりと殺し方のバリエーションと血塗れ具合も増してます。ロボット改造して人間消滅させる殺人ビーム放てるようにしてるのは凄すぎ(笑)
トミーの正体は唐突だし盛り込み過ぎだけど、行ってる事は割と最もかも(笑)ちゃんと映画の内容も語るしアンチは一番のファンなのかな(笑)
パペット・モンスターの出番は終盤の数十分くらいで、しかも対決という程の戦いしません。一方的にジンジャーデッドマンがやられてるだけですね。抑え込まれて引きずっていかれて、十字架に磔にされたら泣き言言いまくる所はちょっと笑った(笑)あのシーンは原題も示す通り「パッション」のパロディみたいですね。その後の決着もやっつけすぎて笑った(笑)パペット・モンスター達主人公助けてくれたのに。
ラストは「クッキーばっかり食べないで野菜も食べなきゃだめだよ!」と良い子の皆にメッセージ送ってましたね。良い子の皆はこの映画見る事ないと思うけど(笑)その前の「夢はあきらめちゃだめだ!批評家何かくそくらえ!」みたいなメッセージちょっとグッときた。でも、前作もそうだけどわざわざ儀式しなくても食べられたら相手に寄生できたよね。
前作以上に悪ノリまして好き嫌い分かれる怪作ホラーコメディ―になってます。