KnightsofOdessa

むかしむかしのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

むかしむかし(1922年製作の映画)
3.0
[むかしむかしある国に、我儘王女がおりました] 60点

序盤は高慢で冷淡な某国の美貌我儘王女がクセの強い求婚者を退け続けているだけで、ソフトクリーム型の髪をを後ろから棒で支えてるシーンから、欠落部分に当てられた少々間抜けなスチール写真に至るまで(どうしてもボラギノールっぽくなっちゃう)コミカルに描かれている。欠落部分は字幕の紙芝居になるくらい多いので全体的な流れを阻害し続けるのがなんとも言えない感情にさせてくる。お伽噺なので超自然的な展開になることもしばしばあるが、陶芸家に扮したデンマーク王子が、我儘王女をだまくらかして引き取ってからの後半は、厳格で清貧なドライヤーの独壇場といった感じ。二人は森の中で暮らしているのだが、霧の質感など森の描き方が生き生きとしていて美しい。『ニーベルンゲン ジークフリート』の森もこんな感じだったかもしれない(うろ覚え)。

デンマーク王子の従僕が途中で『花嫁人形』みたいなギャグをやるんだけど、グレン・フォードにしか見えなくて困惑した。
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