こぅ

森の彼方にのこぅのレビュー・感想・評価

森の彼方に(1949年製作の映画)
3.8
キング・ヴィダー監督による、サスペンスタッチの【ヒューマン・ドラマ】。


田舎町に医者の夫、ルイス(ジョセフ・コットン)と暮らす妻、ローザ(ベティ・デイヴィス)。
田舎暮らしに辟易するローザの不満は次第に募り…。


冒頭からウィスコンシン州の紹介と主となるローザの人々が注目する法廷シークエンスより回想形式へと入る足早ナレーション。

これは、ラストまで【ミスド】を狙った構成か⁈
個人的に殺人サスペンス作品と捉えた所以。

ローザが街を闊歩すれば道行く者は振り返る注目の的(良い意味か悪い意味か)。

夫は、患者に親切な名医なのに、その裏では金持ちを誘惑して求婚する 悪妻 という対比を見せる。

ローザは、ウィスコンシン州から大都会シカゴに渡って大金持ちと結婚して裕福に暮らしたい望み一心。

一般的ファムファタとは違う、精神的にイカれたワガママ女の執念。

この悪態から、、注目される理由も分かる。

脚本は無駄省き、ローザにスポットを充てているからテンポも良い。


クライマックス〜ラストは容赦無いが、自業自得とも哀しき同情を誘うとも捉えられる。

【何がジェーンに…】のベティの怪演始祖⁈が垣間見れるとして興味深い←0.1加点。
都会への 憧れ を捨てきれない 女の執念 を、ベティが体現して魅せてくれ、劇伴と併せたキング監督のドラマチックな演出力も確かで、地味ながら見応え有り。
こぅ

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