HAYATO

ヒース・レジャーの恋のからさわぎのHAYATOのレビュー・感想・評価

3.9
2024年143本目
今は亡き伝説の俳優・ヒース・レジャーのハリウッドデビュー作
シェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』をベースに、舞台を現代に翻案。
転校生のキャメロンは、登校初日に学園のアイドル・ビアンカに一目惚れし、何とか彼女をデートに誘おうとする。しかし、ビアンカの父親は、姉・カトリーナが誰かとデートしないとビアンカのデートを許さない。そこで、学校のはみ出し者・パトリックを雇ってカトリーナをデートに誘わせようとするが……。
パトリック役をヒース、カトリーナ役を『ボーン』シリーズのジュリア・スタイルズが演じる他、『(500)日のサマー』のジョセフ・ゴードン=レヴィット、『オッペンハイマー』のデヴィッド・クラムホルツ、『ザ・クリエイター/創造者』のアリソン・ジャネイ、『バッドボーイズ2バッド』のガブリエル・ユニオン、『ニューイヤーズ・イブ』のラリー・ミラーらが出演。
アメリカ公開時には『マトリックス』に次ぐ初登場2位を記録したのにも関わらず、日本では劇場未公開であったらしい。
これぞド定番のアメリカンコメディの学園もの!テンポの良いストーリーと個性豊かなキャラクターが魅力的。
特に、ヒース・レジャー演じるパトリックは、ワイルドで大胆な性格ながら優しさと爽やかさをも併せ持っていて、とにかくカッコ良い男だ。
本作の名場面の1つ。パトリックが校庭で部活動の練習をするカトリーナのために歌うシーンは、その真っ直ぐすぎる愛情表現とヒースの軽快な身のこなしに惚れ惚れさせられた。ちなみにこのシーンでは、もともと“I Touch Myself”を歌う設定だったが、ヒースが「ロマンチックさが足りない」と訴えて楽曲を変更。自ら“Can’t Take My Eyes Off You”を選曲したそうだ。
本作の成功によって、類似の役柄のオファーが殺到したものの、アイドル路線を嫌い、シリアスで重みのある役柄を演じ続けたヒース。そんな彼の若かりし貴重な姿を見ることができて嬉しく思った。
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