Masato

ギャングスターズ 明日へのタッチダウンのMasatoのレビュー・感想・評価

4.2

少年院の少年たちにアメフトを教え、善き道に導こうとした実話を描いたロック様主演のスポ根ドラマ。

王道のベタなスポ根ドラマではあるものの、実話がベースという要素に裏打ちされた感動と今でも変わらない黒人少年を取り巻くアメリカ社会の現実、魅力あふれるロック様の存在感と演技に心を揺さぶられる秀作。

アメフトのスポ根映画をあまり見たことがなかったので、このアクション映画みたいに人と人が突撃していく様が迫力あって良かった。

アメリカの少年院でも刑務所でも変わらず、民間故か更生させる努力を怠っている現状をうっすらと描きつつ、黒人少年が社会で取り巻く環境、貧困と犯罪、家父長制やギャングとの関係などを描く。暴力が当たり前の社会で生きているから、どんなにひょうきんで愛らしい子どもでも暴力の渦に飲み込まれていく悲しさ。ウォーターボーイの子の存在が黒人社会を象徴していた。これまでの黒人映画で散々描かれてきたものなのでベタではあるものの、やはり変わらない現状ではあるので意義はある。

魅力的なキャラクターに溢れ、やはりロック様のキャスティングは見事だった。存在感があり説得力があり、魅力もある。繊細な演技も見事で最近は良いイメージがないロック様だが、なんだかんだで好きだなと思わせられる。
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