「ファースト・カウ」と同じくアメリカ西部が舞台になっていて、三組の家族がミークという案内人を頼って西部を目指して移動していく過程を描く。ロードムービーと近いけど不思議な切り取り方が他作品にも共通している様に見えた。
ミークは実在の人物で、西部への近道（カットオフ）を見つけた。本作ではその過程を描くが、当てもなく荒野を彷徨い、水もなくなり、過酷を極める。ミークも髭もじゃで、ホラ吹きにも見えるのも相まってエミリー達は彼に疑念を抱き始める。この誰も信じれなくなる感じは「オールド・ジョイ」にも似ていた。
もう水も食料もつきそうなギリギリの状況で原住民が現れ、仲間を呼んで襲われないように捉えた。ミークに疑心暗鬼になっていた事もあり、原住民に案内させた方がいいのではという話が持ち上がる。敵として描かれることが多い原住民と、少しづつコミュニケーションを取っていき、とうとう彼を信じてついていく。
なんだかよく分からない始まり方だし終わり方だ。史実だとしても何故このシーンを切り取ったのか。全編ひたすら横移動をするのが印象的で、じっくり腰を据えて映画館に見るのがよかったかもしれない。
