メイプルわっふるG

ボーグマンのメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

ボーグマン(2013年製作の映画)
3.8
―そして彼らは自らの集団を強化するため ○○へ襲来した―

この冒頭の一文が意訳なのか事実なのか。解釈次第で楽しみ方が変わるという面白設定。

真正直に捉えればストレートなSFホラー。風変わりな侵略者のやることなすことがじわじわ怖い。
全裸で夢操作、ハイクオリティの薬物、光る眼。そして、犬! なにもんあの犬!

あくまでヒト科ヒト属だとすれば。おかしなコミュニティやカルトでより一層不気味な人怖ホラー。
強引な勧誘などはせず、用意周到に嵌めていく綿密さ。為す術なく侵食されていく家族。
反面、ターゲット以外はその場しのぎでどうでもいい扱い。無関心のあらわれか。

面白いのは、彼らから害意を感じないこと。
目的に効果的だからそのように行動するというだけ。そこに感情は窺えない。

それだけに終盤のグラス選択の"間"には驚かされた。それ必要だったの?
ますます正体が不明に。おのれ監督。

冒頭の討伐隊に聖職者がいたことも可能性のひとつ。それだとしたらむしろ"悪意"の塊。

いずれにせよ彼らに目をつけられたら抵抗しても翻弄されるだけ。
不条理な災厄として受け入れる(諦める)しかないようだ。


memo → ネタバレコメ

再鑑賞 2020.11.03 ひかりTV
初鑑賞 2016.05.11 ひかりTV