新作が発表されるたびに、
賛否両論が沸き起こる園子温作品。
本作、
コミックが原作とのことだが、
おそらくこの作品も賛否が分かれることだろう。
私は、コミックは未読なので、
この作品の世界観が原作のどの程度まで再現されているかわからない。
ただ、
映画としての完成度は、
前作「TOKYO TRIBE」よりは少しは上というところだと思う。
傑作「紀子の食卓」や「愛のむきだし」、「ヒミズ」などには遠く及ばない。
新宿歌舞伎町で、
女性をスカウトして水商売や風俗に売り飛ばす仕事を生業としている、
スカウトマンたちの物語。
綾野剛演じる龍彦は一文無しで歌舞伎町をうろついていたところを、
真虎(伊勢谷友介)に見初められスカウトマンとして生きることになる。
狭い歌舞伎町の中で、
スカウト会社同志による縄張り争いの中に、
龍彦は次第に引き込まれていく。
相手のスカウト会社には、
何か胡散臭い秀吉(山田孝之)がのし上がろうとしていた。
龍彦は気づかなかったが、
秀吉とは過去に因縁があったようで・・・
物語にあまり進展がなく、
かといって下剋上を目指すサクセスストーリーでもなく、
中途半端な気分。
旬の男前勢ぞろいなので、
それ目的のお客さんにはいいかもしれない。
個人的なイメージですが、
新宿ってもっとデンジャラスなイメージを持っていたのですが、
大阪のミナミのほうが、エキサイティングのような気がする。
クライマックスでの大ジャンプ。
そこでCGはやめてほしかった。
一気に興ざめ。
役者は沢尻エリカ含め、
全員熱演。
中でも目立ったのは、
山田孝之の目力。