寿マーガリン

愛を積むひとの寿マーガリンのレビュー・感想・評価

愛を積むひと(2015年製作の映画)
2.3
Filmarksの試写会当選で見に行きました。

自分の家もそうだから見ていて思うのですが、
母親が居ない時の父親というのは、ゾッとするほど何も出来ないものです。

死してなお、こまめに面倒を見続けなければいけない生き物、たまごっちばりに常時ちょっかいを出していないとマジな「オヤジっち」になってしまう手間のかかる生き物。
それが【旦那】なのだと思います。

あれくらいの男の人というのは非常に頑固で、意固地で、見栄っ張りでかつ威張りたがりなのに、ガラス細工の如く繊細で、本当は甘えたくて、コミュニケーションをとりたいのに上手く出来なくて怒ったり不機嫌になったりして。
思春期の女子高生かよと思うほど扱いが難しく、
そして、なんともいじらしい。
可愛らしい生き物なのですね。

主人公もそうですが、奥さんが亡くなってから、ありとあらゆるものが上手くいきません。
部屋は散らかり、酒浸りになり、仕事は放置され、ぼっちで家に引きこもります。もはや冬眠前の熊です。

そんな中、ひょっこり部屋から見つけられる奥さんからの手紙によって、 自分のすべきことが何なのか気付かされ、少しずつ前に進んでいくんですね。

手紙という、短いメッセージによって
先に旅立った奥さんに生かされていくのです。


難解で扱いにくい旦那という生物を熟知している、唯一の取り扱い責任者【奥さん】に、私もいつかなれるでしょうか。うーん、なりたすぎる。なりたすぎる。ポケモンマスターになりたすぎる!!!
マスターボールで旦那をゲットだぜ!!!
自分が死んでも、自分の大好きな人の中に鮮やかに生き続けられるような人間になりたいものですね。