ひでやん

愛を積むひとのひでやんのレビュー・感想・評価

愛を積むひと(2015年製作の映画)
3.9
東京から北海道に移住してきた老夫婦と、若者カップルの交流を描くヒューマン・ドラマ。

雄大な自然の景色を眺めながら、のんびりと暮らす篤史と良子。毎日暇な時間をもて余している篤史に家を囲む石塀造りを頼む良子。

造園業者から派遣された若者、徹を雇って石塀を造り始める。野村周平が演じる徹は、無口で何を考えているのか分からない少年で、何か悪い事が起きるような嫌な予感がした。

予備知識無しで鑑賞し、後半の展開にうるっときた。一粒の真珠、良子の手紙、渡せなかった紙袋、じわじわと心に染みる展開で、予想以上の感動があった。

出演者がそれぞれの役にピタリとはまっていて配役が良かった。その中でも特に良子を演じた樋口可南子が素晴らしかった。

良子の優しさは、篤史と徹を繋げ、関係が悪くなっていた娘も繋げてくれた。

人を「許す」ことは簡単ではないし、篤史を観ていると、その難しさに共感した。

そして、優しい良子により、人を「許す」大切さを知った。
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