カネコ

WEEKEND ウィークエンドのカネコのレビュー・感想・評価

WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)
3.6
金曜の夜に出会って日曜の夕方に別れる2人。
2人の時間は短いけどその密度は濃密。

スマホじゃなく手のひらサイズの携帯電話
ちょっと厚めのノーパソ
紙煙草🚬

似ているけど今とちょっと違う2010年代。
少し前がもう懐かしい。
短い時間で心の距離が縮まるラブストーリーはビフォア・サンライズに似てる。
それ加えてゲイである事の葛藤、カミングアウトの問題などセクシュアリティの問題を取り入れてるのが現代風。

ただ2010年頃はまだ今よりもLGBTQに関して理解が無かった時代の為本人が恥じていたり隠している姿や知らない人に揶揄される等少し前の感じがリアルだった。

長回しとカメラワークが好み。
グレンが帰っていくのを14階のマンションの窓から見送るシーンや朝食をとっている時の2人の会話をキッチンのタイル越しに映すシーンが2人のまだ探り合ってる感じを繊細に表現していた。

2人が惹かれあっていき、コカインの興奮状態で本音をぶつけ合うシーンとその後マリファナでチルって仲直りするシーンも対比が良かった。

明け方。親がいないのでカミングアウトした事が無いと言うラッセルにグレンが父親役をやるからカミングアウトしてみてと言うシーン。
こんなに尊い明け方の時間ってあるんだろうか。

ラスト駅での2人は出会った事で少しだけ金曜日の出会う前より変わっていた。
ラッセルは周りに対して少しだけ強く、グレンは人の優しさを受け入れた。
グレンがラッセルに渡した物はそんな中でも彼の変わらない強さを印象づけた。
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