ジミーT

シン・ゴジラのジミーTのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
5.0
一昨夜、NHKスペシャル「OSO18”怪物ヒグマ”最期の謎」という番組を偶然見たのですが、「シン・ゴジラ」がいかにシンに迫っていたか実感いたしました。

乳牛が凶暴な不明生物に襲撃される事件が続く。DNA鑑定で同一のヒグマに襲撃されたことがわかり、OSO18と命名される。常識を超える凶暴性を持った怪物OSO18は移動しながら60頭を超える乳牛を襲撃する。
もちろん、体長2メートル強・体重300kgのOSO18と体長100mのシン・ゴジラでは規模は違いますが、人間側の動き、攻防の段取りOSO18という命名根拠、ヒグマ捕獲のエキスパートから構成された「OSO18特別対策班」との攻防。役場での対策会議に次ぐ会議。OSO18とは「何者」なのかという展開。

このような展開がどうしても「シン・ゴジラ」とダブってしまいました。これは「シン・ゴジラ」の事前のシミュレーションがいかに綿密であったかということを物語っていますね。「今の日本に実際にゴジラが現れたらどうなるのか。」
いや、このNHKスペシャルを製作するにあたり、その構成など「シン・ゴジラ」を参考にしたのではないかとさえ思います。

そして巨大生物が迎える意外な最期。
「シン・ゴジラ」はその後の問題について示唆して終わる。OSO18は倒された後、業者によって解体され、ジビエ料理専門店で客に供されるという「大怪獣のあとしまつ」を描いて終わります。何か無常感のようなものが漂っていました。

「異色の怪獣ドラマ」として非常に優れた作品だったと思います。どっちが?両方ともです。

追伸1
OSO18の命名根拠は、出現場所の北海道 標津茶町オソツベツのOSOと、前足の幅が18cmだったことから。
現実に巨大不明生物が現れたら、やはりこういう命名になるのかな。まあ「◯◯ラ」とか、「△△ゴン」とか、「⬜︎⬜︎ラス」にはならないでしょう。

追伸2
実際の事件ですから面白がってはいけないのかもしれんのですが・・・。
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