鷺宮テラス

シン・エヴァンゲリオン劇場版の鷺宮テラスのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

読んでいた本に”しらけ世代”のことが書いてあって「しらける」→無気力/無関心/無責任/無感動/無作法という言動が流行ったそうで「まんまシンジじゃん!」と胸の内で叫んだ。

息子は父親を超える瞬間(父親も一人の人間で弱きものなのだと実感し寄り添う)というのがあると思っていて本作の彼にもようやくそのときが来たのだなって描いてくれてよかった。


またこの詩を読んだ時に本作を思い出した。
僕は この人生で自分が幸福であれるとは思っていなかった 幸福は僕のものではなく 神々のものであった けれども じゃがいも畑の畝(うね)にかがんで 草を取っていると 土が無言の幸福であることが よく判った
土は無言でじゃがいもを育て 雑草を育て 私を育てていた そこには 私という不思議な幸福があった


以下超蛇足です。
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個人的に感じ入ったのは第三村の風車の残骸。建設はいまも一進一退を繰り返していてオリックスは一部撤退したけれども建設予定地におられる同期のお坊さん達も住民を代表して交渉を続けておられて【(賃借権よりも強力な地上権契約(地主側からの解約はできない)→固定資産税は地主が払う(地目は山林から雑種地へ=値上がり)、耐用年数は20年、風車の撤去は事業会社が計画倒産すれば放棄できる】など、話を聞いていたらやたら詳しくなってしまった。本作で動かない風車を見てしばらく呆然とした。
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