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神様メールのmatchypotterのレビュー・感想・評価

神様メール(2015年製作の映画)
3.7
なにこれ、想像以上に楽しい。

フランス語で少女がカタカタと語る感じ。
これ聞くと世代的に「だけじゃない、テイジン!」を思い出す。
(わかる人に伝わればよし)

神様が実在して生活してる。ベルギーのブリュッセルで。
だけど、だいぶいい加減でふざけててほぼほぼ自分の退屈凌ぎの穴埋めの楽しみのためだけに世界を作り、人を作ってる。

色々作って飽きたから自分に似せた人を作る。
それが増えて飽きてきたから戦わせる、自分のために、、、みたいな。

そんな意義も何もないように見える“神の所業”に嫌気が刺した神の娘エアが、神である父に一泡吹かせてから家出したろ、ということで、父のPCを勝手に操作して全人類にそれぞれの余命宣告のメールを送りつける。

人類の世界は大混乱。そして、父、激怒。
エアは自分のしでかしたことを考え始め、地上に降り立ってから数人の人類に生きる意義を問いながら救済しようと試みる。

そうこうしている間に、激オコの父“神”も地上に降臨してきて大騒動に。

父が作った世界で意義を見出そうとする神の娘。
娘を追いながら自分の作った人間の世界に揉まれる神。

このシュールな笑いの要素が絶妙に刺さる。
神様が課した法則もうざったいぐらいに「あぁ、それ、“法則”作られてたのか!」と思えて腹が立つ。
だけど、そのうざったい法則に結局自分もハマる神、そりゃ笑うしかない。

娘は“新・新約聖書”を作ると息巻いて使徒を集め始めたり、神は自分の作った世界で戒められる。

人々は余命宣告されたことで神の意思と反して人生を見つめ直し始める。
ホームレスにも、若い女にも、性的妄想者にも、殺し屋にも、生きがいを失ったマダムにも、膵臓がダメになった少年も、、、色んな人生と意味がある。

それを知り、彼、彼女らと一緒に人生の意義と救済を探す“神がかった”旅、素敵なファンタジー。

エア役の女の子、可愛らしいのにしっかりしてて目線に力があってとても魅力的。
神様のおっさん、どこかで観たことあると思ったら『ココ・アヴァン・シャネル』のお金持ちだ。

穏やかなようで、壮大なようで、意義深いようで、笑えて、ちっぽけで、しょーもないような、でも、ただ事ではない物語。

さすがにカトリーヌドヌーヴにゴリラはやりすぎじゃないか、ここは笑っていいのか迷う。

“再起動”て、“空の模様”て、粋だね、笑う。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
(まだ始めたばかりでお粗末が過ぎるブログですが)
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