こたつむり

LEGO(R)スーパー・ヒーローズ:ジャスティス・リーグ<悪の軍団誕生>のこたつむりのレビュー・感想・評価

3.6
レゴブロックの世界観で活躍するDCヒーローの物語。

レゴが好きな息子の希望により鑑賞しました。
あくまでも子供向けの作品なので、DCに疎くても楽しめる作品になっているのは嬉しい限り。僕もノーラン監督の『バットマン』三部作程度の知識しかありませんが、展開に付いていけない…ということはありませんでした。

そして、本作で登場するヒーローたちは。
スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、グリーンランタン、フラッシュ、サイボーグ。
『バットマン』以外の原作を知らないので、どこまで忠実な設定なのかは判りませんが、バットマンに限れば“他人を信用することが出来ない”という側面がコミカルに強調されて、笑いが取れるキャラクタになっていました。

ただ、そんなヒーローたちに比べて。
悪役側の描き込みは薄いです。外見は特徴的なのですが、必殺技とか目的とかが理解しやすい形で提示されていると「もっと物語が厚くなったのに」と思いましたが、それは大人の視点。子供は混乱せずに楽しんでいたので、今の形で良いのでしょう。

また、子供向けと見せておいて。
何気なくヒーローたちが直面する課題が浮き彫りになっているのは興味深いところ。

例えば、ヒーローの条件。
大切なのは“能力”ではなく“自分を信じて貫く意志”。そして、それは我を振り回すことと同義ではなく、大局を俯瞰して弱者への労わりを忘れないことも重要。たとえ、目的が“悪の撲滅”だとしても、それを持っていない時点でヒーローではない、と暗に示していました。

また、ヒーローが守るべく大衆も。
目の前の出来事で善悪を判断するため、場の雰囲気に呑まれやすいのですね。そして、集団に埋没する為に無責任で自分勝手なのです。集団の中で“確固たる価値観”を有する困難さを提示し、果たしてヒーローたちが守る存在であるのか?と問い掛けているようでした。

まあ、そんなわけで。
子供の付き合いでしたが、僕も大いに楽しみました。だから、次回作が気になるのですが…ネットで調べても、どのようなシリーズ構成をしているのかが不明瞭なのです。これは営業戦略のミスだと思いますよ。もっと作品をアピールすれば良いのに。

それと、本作を鑑賞したことにより。
本家本元のジャスティス・リーグが観たくなりましたよ。ただ、正直なところ、あまり芳しくない評判を耳にしますので…悩むところであります。

To be continued…→→→『LEGO(R)スーパー・ヒーローズ:ジャスティス・リーグ<クローンとの戦い>』
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