あきしげ

フォース・プラネットのあきしげのレビュー・感想・評価

フォース・プラネット(2016年製作の映画)
3.0
男の目的は火星に到着する事。

良かった点。

・マーク・ストロングという俳優
・宇宙船内で起きるトラブルたち
・次第に追い込まれていく主人公

悪かった点。

・低予算なので全体的に地味め
・宇宙の凄さ今一つ伝わらない

タイトルからして低予算のクソ映画だと思った。
違う意味で期待してしまったら裏切られました。
もちろん、それはいい意味で裏切られたのです。

火星をテーマにした作品に『オデッセイ』がある。
孤軍奮闘する主人公が生き抜く為に試行錯誤する。
本作の主人公も火星到着まで試行錯誤をしていく。

宇宙船という限られた空間は安全で危険。
機械は壊れたら修理するのが当然だろう。

しかし、限られた道具しかない場合はどうなるのか。
頼りになっている装置が壊れてしまった時はどうか。
修理できる知識と自信が砕かれた時はどうなるのか。

本作は期待通りのテーマをしっかりと描いている。
狭い空間で孤独に奮闘する人間の心情の変化です。
これが本作最大のテーマになっていると思います。

重要な主人公を演じるマーク・ストロング。
ハリウッドでは悪役イギリス俳優の代表格。
そんな風に呼ばれている俳優とは思えない。
哀愁と同時に譲れない強い信念を持つ人間。
マーク・ストロングは上手く表現している。

当然のように任務はスムーズにいかない。
だから映画になっているのは当然だろう。
その中で主人公は相当ストレスが溜まる。
爆発すると思えば、彼なりの信念がある。
それが最後まで支えとなっていくのです。

片道切符の火星有人飛行は現実でも多くの人が希望している。
その動機には様々な理由があるだろうけど、実現は遠くない。

第四の惑星はまだまだ魅力的な素材になってくる。
数ある駄作の中でも本作は良作と言える作品です。
あきしげ

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