2023年末、日本で「ファースト・カウ」&「ショーイング・アップ」が初劇場公開され、話題となり高評価となった現代アメリカ映画の最重要作家と評される女性インディーズ映画の至宝、ケリー・ライカートのデビュー作。
20代最後の年、故郷に戻ったライカートが、逃避行に憧れ、アバンチュールに憧れ、アウトローに憧れた、かつての思春期の自身に捧げた「ロードの無いロード・ムービー、愛の無いラブ・ストーリー、犯罪の無い犯罪映画」ってコピーをみて、どういうことかと思ってみたら、ああそういうことかっていう笑
緩めだが、鋭くて尖っていて、どこかおかしく、破壊的で温かい作風というアンビバレンスに仕上がっている。
楽園リゾート都市・マイアミのほど近い青い空、ぶったるんだ気候に似合う気さくなジャズ、ここにはそういう世界が広がっている。