TenKasS

他者の言葉の物語のTenKasSのレビュー・感想・評価

他者の言葉の物語(2016年製作の映画)
-
極めてパーソナルな理由で始まる旅。しかし旅の中で他者の伝聞を通じ、出来事の裏に大きく存在する国の歴史や、その中で生きた人々や土地の歴史が絡まり、物語がゆっくりと紐解かれていく。個人的な問題は裏を返せば必ず社会的な問題に裏打ちされているとも言えるか…。
最後に用意されている意外な結末にはその積み重ねの分、驚きを禁じ得ない。しかしそれでもなお…というお婆さんのけなげさは、美しくも重たくのしかかる。

映画全体に漂うのんびり感が割と好み。
TenKasS

TenKasS