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グッバイ、リチャード!のカネコのレビュー・感想・評価

グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)
3.8
余命宣告された大学教授リチャードの生き様を描くストーリー。
ジョニーが普通の人の役を演じてるのかなりレアでは?

がんの余命宣告を受けて家族に伝えようとした時にタイミング悪く娘→レズ告白、妻→不倫告白で完全に余命の話しそびれるリチャード。関係の近い人になかなか言えない事ってある。その内容が深刻であればなおさら。

死ぬまでに今までしていなくて興味のある事は全部やってみるリチャード。
煙草を吸ってみる🚬
パブの女を秒で口説きトイレでやる🔞
犬を飼う🐕
マリファナ入りブラウニー🍫
男子学生とやる🔞

自暴自棄に思えるリチャードの行動はジョニーらしくコミカルな中に繊細な気持ちが混ざっている。

特にリチャードのシラフでは楽しくできない夫婦関係は前から破綻していて、娘に何故離婚しないのかと問われた時に”夫婦は責任をなすりつける相手が必要”言っていたけど最後に愛していたと伝えるリチャードは切なかった。

妻の不倫相手の学長はSATCシーズン5のキャリーの彼氏バーガーだ🍔
バーガーはキャリーの歴代彼氏の中でもかなりのクズ上位で今作でも中々のクズ男っぷりだった。クズ男の演技上手いね。

死を目の前にしたリチャードは名言が多くて演じるジョニーの声も良くて心に響く。

“存在するだけではなく生きるんだ”

“人生とは鳥のさえずりだ
不条理で完璧”

リチャードが家を出る前に娘に言う言葉はストレートで優しい。

“自分の信じた道を行け
お前はお前のままで良い
最高の娘だ”

自分の母は10代の頃に亡くなったけど、どうして良いのか分からずもっと思っている事を伝えればよかったと後悔しているので、親になった今リチャードのようにこう言ってあげられる親子になりたい。

リチャードの親友の涙は学生時代の友人を思い出した。
ああいう時意外と自分は冷静なんだよな。
母の死を自分の代わりに涙してくれた友人。疎遠になってしまったけど元気でいるかな。
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