とても評判がよかったので公開時から気になっていました。
が、児童文学の映画化なのはまぁいいけど、絵柄がちょっと映画館に運ぶ足を踏みとどまらせてしまっていました。そんな去年の自分に説教してやりたい。くどくどと。愛と勇気だけが足りませんでした
一言で言うと、大人の観賞にも耐えうるすばらいい映画でした泣
交通事故で、両親を失う主人公のおっこは、旅館を営む祖母のもとで暮らすことになる。そこで幽霊や妖怪との絆を深めながら、3組のお客様との触れ合いを通じてのおっこの成長物語♨️
おっこが、両親が亡くなったにも関わらず気丈に振る舞っており小学生とは思えない強靭なメンタルな上に、仕事でも臨機応変に対応する柔軟な思考、行動力。さらに精神的にも成熟しており、今時の小学生はどうなってんだ…と危機感すらも覚えました。
おっこだけでなくライバルポジションに当たるピンフリさんもとんでもないスペック。著名人の名言の引用癖も嫌味にならない説得力のある知識量と知恵。笑ったけど。性格は嫌な奴なのかと思えば、ただただひたすらにストイックなだけで、認めた相手への敬意も忘れないリーダーの器。その一本筋の通った生き様には恐れ入りました。何とかかんとか by ウォールとディズニー
まぁ、このおっこの完璧さと、なんでこんなケロッとしているのかという違和感に対しての答え出し方
ズタズタに破壊するような、後半のとんでもない出来事には本当に胸が締め付けられました。ぞわっとして、うわっ…となりました。つまり驚き。
そこでついに溢れこぼれてしまうおっこの感情に、こっちも心のコップも溢れてしまいました。
この映画の全てが暖かい旅館の理念「花の湯温泉のお湯は神様のお湯、誰も拒まない」に包み込まれて行く。
冒頭では、興味なさそうに聞いていたこの言葉だからこそ、おっこの成長がより引き立っていました。これは子どもだけでなく大人も見れる映画だよと、見てる大人も拒まない。
行ってみたいな、春の屋。と思わせてくれる♨️
出てくる妖怪や幽霊、そして、おっこが対応する3組の客同士に関係性はないけど、それぞれの出来事が、おっこの成長の壁であるだけでなく、物語上も活きていて一本芯の通った見事な物語だと感心しました😢
この絵柄からは想像もつかない重い話だったけど、ファンタジー要素や、コミカルを織り交ぜることで、気持ちも軽くしてくれるし、
最初の事故の悲劇性がずっと漂い続け、最後締めるところはシメる。それがよく練られた脚本と演出。決して説教臭くない仕事観、死生観。そしてものすごく丁寧で細かく見ていて気持ちのいいアニメーションと映像美!
料理の描写は普通にお腹が空きました。ジブリでもそうですが、どうしてハイクオリティなアニメで見る料理には余計お腹すくんでしょうか?
ジブリといえば、おっこのお父さんは、あれ完全にとなりのトトロのさつきとメイのお父ちゃんでした。どうなっているんだろうか…
会ってみて、話してみたら芯の一本通った、すごいいい人だった…
な映画でした♨️
仕事への向き合い方、プロ意識も学べました。小学生から。