楽しいエンタメに特化した作品である。
わかりやすい悪党がいて、それを暴く主人公がいる。そして主人公の動機は倫理観によるものであり、悪党の動機は資本主義の金儲けのためだ。
セリフや演出で極端にわかりやすく、物語も整理してくれる。
そしてラストではこの映画で語りたかったことを全てセリフで教えてくれるオマケ付き。
しかし、それは映画でやるべきことだろうか?
本来、それらのメッセージ性は映像や物語の中で語るのが映画であるのではないか?
単なる演説を流すだけならば、ニュース映像などと何が違うのか? と疑問が宿る。
しかし、そんな小難しいことをは全て抜きにして、役者たちも極限まで派手な演技を心がけたために”フィクションだからこその娯楽性”に満ちた作品になっている。
そのふっ切り方は良かったのかもしれない。
本作は社会派映画でも、お仕事ものでもない。
単なる現代を舞台にしたファンタジーである。
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