鷺宮テラス

Diner ダイナーの鷺宮テラスのレビュー・感想・評価

Diner ダイナー(2019年製作の映画)
4.6
芸術作品における作家性、蜷川さんの周りに媚びへつらわない姿勢が好き。受け手は自身のヒューリスティックを駆使して鑑賞しながら拠り所(心地よいポイント、納得できる箇所)を探していく。人によってきっと様々で物語や結末に向けた展開かもしれないし、音楽であったり花であったり俳優陣の演技だったり台詞の言葉運びや衣装の美しさだったり、他作品へのオマージュや意外性だったりする。環境依存の好み例えば個人的には華道茶道を嗜んでいたからか自然美に対する敬意を探したりする。

本作はその拠り所の選択肢が多くてたのしい。なければ転がり落ちる。

自分は物理法則と言葉の辻褄に重きを置いてしまう傾向にあって本作のアクションの突拍子のなさ(不自然さ)に口ポカーンとなってしまうけれども"それ"を上回る"イイ"箇所が多くてサイコーなんです。

それは窪田正孝さんの恐るべき美しさ。ゲームの主人公のように綺麗。

本郷奏多さんの見た目と狂気。まるで小説を読んで頭の毛が逆立ち全身の毛穴が開くような感覚に達せる時と似ていた。

そして玉城ティナさんの右肩のホクロふたつ。これにシビれたい。美しく個人特有の美を放つ黒子。ほくろこそ宇宙。世界のすべてw

本作は父からの卒業、そうあって欲しいと願った。

菊千代良かった。
鷺宮テラス

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