Hideko

グリーンブックのHidekoのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5
原題: Green Book

オンライン試写会@青山シアターにて鑑賞。

130分ということで、疲れもあったので鑑賞を躊躇したのですが観始めたらあっという間にエンディング。精神的にも、肉体的にも疲れている人にこそ観て欲しい。元気になること間違いなしの傑作です。

教養と才能のある黒人のドクター・シャーリーと力はあるがオツムは少し軽い白人の愛妻家トニー。ドクター・シャーリーは幼い頃にピアノの才能を見出され名門音楽院を修め今はカーネギーホールの上に住んでいる。一方のトニーはナイトクラブで用心棒を務めていたものの改装することになり職を失います。ドクター・シャーリーの強い要望で彼のアメリカ南部のコンサートツアーの運転手として雇われ2人は出発するのですが…。

トニーは始め、自宅に来ていた黒人の修理工が使ったコップを捨ててしまうほどでしたが、そのコップをゴミ箱から拾ったのが妻のドロレス。あ!この人!と思ったら、海外ドラマ”ER”に出ていたサム(リンダ・カーデリーニ)。懐かしい彼女はトニーの妻を好演していました。

さて、2人はいざ南部へと出発するのですが、幾度となく人種差別に遭いその酷さに胸が痛みます。何故ドクター・シャーリーは敢えて差別の激しい南部を選んだのか?それは彼の差別への抵抗と希望でしょうか。何にしても当時のアメリカ。勇気ある行動です。

トニーがドロレスに手紙を書いているとドクター・シャーリーが添削するシーンがあります。このシーン面白くて好きです。

ケンタッキー州でケンタッキー・フライドチキンを食べるシーンも(笑)。

心温まるロードムービー、バディムービーで一足先に鑑賞出来てラッキーでした。

ゴールデン・グローブ賞ではミュージカル/コメディ部門での受賞でしたが、ドラマ部門での受賞も十分可能だったと思います。
とは言え賞レースの結果は関係なく、劇場に足を運んで観て欲しい作品です。お疲れの方にこそ是非。
Hideko

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