愛する夫が出張中に強盗団に生き埋めにされ殺害された妊婦が、“スンデル・ボロン”と呼ばれる悪霊と化し復讐を開始する。
インドネシアのホラー映画。
2018年製作ですが、敢えての80年代風ホラー。
インドネシアに伝わる悪霊、スンデル・ボロンになってしまったスザンナの物語。
映像やらストーリーやら演技やらが現代に製作したとは思えないほど古臭いイメージ。
だがこれはあえてそういう作りをしているみたい。
というのも、この映画は80年代に活躍したインドネシアのホラーの女王と呼ばれた、スザンナという女優に捧げられたものらしい。
世界的にはあまり知られていないようですが、おそらくインドネシアでは人気女優だったんでしょうね。
そこまで怖いわけではないが、恐怖シーンはなかなか雰囲気があって楽しめる。
特に犯人を始末していく方法はバラエティーにとんでいて面白い。
反省もなくのうのうと生きている犯人たちは許しがたく、途中からすっかり幽霊のスザンナに感情移入していた。
自分とお腹の赤ちゃんを殺された復讐をしたいだけなのに、色々と可哀想すぎた。
それにスザンナは死んだ後も夫を愛し、彼に危害が及ぶのを恐れる。
なんて悲しい物語だろうか。
最後はなんかもう泣きそうになってしまった…。
突出して優れているわけではないが、なかなか見所のある作品である。