鷺宮テラス

エターナルズの鷺宮テラスのネタバレレビュー・内容・結末

エターナルズ(2021年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

なるほど、World History (世界史) ではなくグローバルヒストリー(国家の単位をこえて世界全体という空間を分析対象とするアプローチでこれまでの世界史が持つ一国史観[=国民国家の体系とナショナリズムを支えるための歴史]から離れて新しいシステムを構築する)をヒーロー映画で実践したと勝手に受け取った。

グローバルヒストリーの観点からしてもイラクや北インド地方は重要な場所なので取り上げられたのかしらね。

とはいえこの分野は扱う空間の大きさと時間の長さが膨大なため"そこに"生きた人々の生活に視点が注がれにくいことがデメリットでそれがそのまま映画でも出てしまったと感じた。(生活している人々(特に子供たち)の目の前の危機を救うのがヒーローだと思っていたので)彼らのスタンスに対して、

"そうですか勝手にやっててください"とも思ったけれどもアンジェリーナ・ジョリーさんが武器を手に戦う姿には大きな意味を感じてしまうのだなー。格好良かったよー。

『もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます。そう、どれほど壁が正しく卵が間違っていたとしてもそれでもなお私は卵の側に立ちます。』

エターナルズの戦う姿はこの言葉を思い出させてくれた。

難しい試みであるのに挑戦的に映像化してくれて感無量だった。

ナーランダ僧院が関係していたら嬉しかったのだけどどうだろう、多分関係ない。
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