成川ジロー

ブラザーズ -リングにかけた夢-の成川ジローのレビュー・感想・評価

1.5
親父のキャラとか、最初は良かったんだけど、確執があるはずの兄弟がよくわからないまま雑に合流してから一気に駄目になってく。リアルっぽい雰囲気をどうにか作ろうとしてる気はするけど、動きやお話、展開があまりにも酷い。上っ面の知識だけで作りましたって感じがする。格闘技の漫画が好きな人が作った映画みたいな感じ。実際の経験が全く足りて無さそう。無茶苦茶。
アマチュア49連勝とか言う意味わからない経歴の兄貴なんだけど、この人もしかしたらド素人なんじゃないかと思った。ストレートとキック全般がめっちゃ下手で、本気で打つ演技も下手。遠慮が見え見え。寝技も実際に極めたこと無さそうで「こんくらいで良いの?」って困惑が見える。そのせいでこの人の試合はびっくりするくらい迫力がない。おふざけを見てるみたい。ヒールキャラ作りのところだけは良かった。ただ、実際ちゃんと裏では練習をするみたいなのも上手く描かれてないから中途半端だったけど。
ってかアマチュア49戦無敗でようやくプロデビューする人と、アマチュア3戦1敗でプロデビューする人って、どっちが凄いんでしょうね笑 どっちも問題ありそう笑

弟は普通のアクションは少しできる人なんだろうけど、MMAアクションは出来てない。一新発起してからも何故か練習態度悪くて、全く応援する気になれない……。ルールも理解してないし。
お話が兄貴に勝ったジェイソンにジムの仲間と弟が復讐するって話なんですが、そもそもなんでジェイソンこんなに恨まれてるの?舐めプしてたのは兄貴の方で、ジェイソンはただ練習頑張って正々堂々闘って勝っただけなのに、主人公側がチンピラの集団じゃないか。ジェイソンの方を応援してたわ。ジェイソンの方が動き出来てたし。寝技は下手くそだったけど。裏の地下格闘技の因縁話も全く機能してないのが逆に凄い。いまどきこんな下手くそな脚本無いぞ。。
中盤に兄貴が良さげな演説をするんだけど、この人なんか一戦しただけで諦めて引退したっぽくて、いくらなんでも根性無さ過ぎるのでは……言ってることが全然理解できないんだよな。
ラストバトル、数カットいい動きあったような気がしたけど、全体的にやっぱり迫力無くて手加減バレバレで酷い。エンディングで実際の修斗ちょっとだけ映るんだけど、スピードが段違いで本当にこの映画の試合の描写が甘いのがわかってしまう自虐仕様。
オマケ映像は恥ずかしいレベルの上っ面なMMA好き映像みたいのが流れて見ててキツかった。

同じ兄弟のMMAものの傑作『ウォリアー』とは予算が違うだろうけど、役者も演出もお話も何もかも比べ物にならない。。映画としても面白くないし、プロはおろかアマチュアも、MMAってものすらも舐めてる映画だと思いました。格闘技ってものを甘く見ないでほしい。
監督と脚本とメインの役者にガチで練習させてアマ修斗それぞれ本当に3戦くらいさせてから映画撮ってくれ。
成川ジロー

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